
むし歯の原因菌ミュータンス菌はどのような菌?
更新日:2021年6月16日
はじめに
こんにちは予防歯科と小児矯正を中心に静岡県菊川市で行なっているかわべ歯科です。
今回はむし歯菌について取り上げていきます。むし歯は歯を失う原因として歯周病に次いで第2位となっています。最近ではお子様のむし歯は減少しているのに対し、高齢者のむし歯は増加している傾向があります。
1お口の中には、ミュータンス菌をはじめとする細菌がいます。
このミュータンス菌とよばれる細菌たちが食べかすなどに含まれる糖分を分解して酸を作ります。細菌の出す酸は歯を溶かしていきます、この現象を脱灰(だっかい)とよびます。
歯の表面はとても硬いエナメル質でできていますが、内部の象牙質とよばれる軟らかい部分まで進行してしまうと、歯の溶けるスピードが速くなり、虫歯が大きくなっていきます。
お家での歯磨きやフロスを20分以上しても食べかすや汚れを100%取り除くことは不可能です。また「排水溝のぬめり」と似たバイオフィルムとよばれる細菌集団の膜は歯科医院でなければ取り除くことは困難です。つまり歯科医院でのクリーニングやメインテナンスは必要不可欠ということになります。
お口の中は常に細菌が酸を作りやすい環境にあります。
つまり酸性になりやすいということはむし歯ができやすいということです。
2歯自身が歯の表面を治している
では酸を浴びてすぐにむし歯ができないのはなぜでしょうか。
歯の表面は細菌の出す酸により表面が溶かされる脱灰と、唾液が仲介するミネラル分による表面の修復、いわゆる再石灰化(さいせっかいか)を繰り返しています。
つまり、歯は酸の攻撃で弱くなったところに唾液の力を借りて歯を修復しています。
しかし歯磨きやデンタルフロスなどの清掃が不十分であったり、間食の数が多く不定期だったり、砂糖の多い食べ物をよく食べてしまったり、唾液の量が少ない状態だと脱灰が再石灰化を上回る状態が続き、修復が間に合わなくなってしまいむし歯になってしまいます。
3むし歯を予防するために私たちができること
①歯自体を強化する
食生活からむし歯のリスクを改善するためには、「砂糖の量」「飲食回数」「飲食する時間帯」「何を食べるか」の4つのポイントを理解し、実行する必要があります。
まずは間食の回数を減らすことが先決です。回数を減らすことで、量は一緒に減っていく傾向があります。どうしても減らすことが難しいときは砂糖を使った食品の代わりにキシリトール等の代用等を使用したお菓子を食べる手段もあります。
そしてダラダラ食べをやめ、規則正しい食生活をすることもむし歯になりにくいお口の環境につながります。
③定期的にクリーニングやメインテナンスに歯科医院に通院する
予防はもちろんのこと歯科医院でのクリーニングやメインテナンスはとても重要です。定期的な通院はむし歯や歯周病のつながるだけではありません。
万が一むし歯をつくってしまったとしても、発見が早いため歯を必要以上に削らずに済む場合が多いです。歯やお口の中の健康を長く維持するためにもクリーニングやメインテナンスに来院してください。
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