歯間ブラシとデンタルフロスは何が違うの?歯ブラシをしっかりやれば歯間ブラシはやらなくてもいいの?(歯間ブラシのお話1)

更新日:11月1日

皆さんは普段の歯みがきの時に、何を使ってお口の中をきれいにしていますか?


ブラッシングの度に毎回歯ブラシ・歯磨き剤の組み合わせを使う人が多いと思います。

ではデンタルフロスや歯間ブラシはどうでしょうか?毎回使用していますか?


「歯ブラシと歯磨き剤は使うけど‥歯間ブラシとデンタルフロスは使い方がわからない。」

「歯ブラシだけできれいにみがけるから、他の道具は必要性を感じない。」

当院で初回に来ていただいた患者様も、このようなことをおっしゃっていました。


厚生労働省の平成28年歯科疾患実態調査では、デンタルフロスや歯間ブラシを使用している人は、全体の36.7%(3人に1人ほどの割合)と少ないです。世代や男女別で見ると、歯間ブラシを使い始める40代〜60代で使用率がやや高くなる、ほとんどの世代で女性の方が、男性よりも多く使用している傾向がありますが、残念ながら半分にも達していないのが現状です。
平成28年歯科疾患実態調査よりデータを基にグラフを作成

厚生労働省の「平成28年歯科疾患実態調査」では、デンタルフロスや歯間ブラシを使用している人は、全体の36.7%(3人に1人ほどの割合)と少ないです。世代や男女別で見ると、歯間ブラシを使い始める40代〜60代で使用率がやや高くなる、ほとんどの世代で女性の方が、男性よりも多く使用している傾向がありますが、残念ながら半分にも達していないのが現状です。


今回、歯ブラシや歯磨き剤だけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスのような「清掃補助用具」について知ってもらえたらと思いQ &A形式で書かせていただきました。この記事を読んで少しでも歯間ブラシやデンタルフロスに興味を持っていただければ幸いです。


Q1 歯間ブラシとデンタルフロスの違いについて教えてください。


A 歯間ブラシ・デンタルフロスどちらも「歯と歯の間をおそうじ」するものですが、歯間ブラシはデンタルフロスと比べて、3つ違いがあります。


①歯と歯の間の根本にすき間がある場合のみ使用できる


デンタルフロスは歯と歯の間の部分どこでも使用することができます。一方歯間ブラシは、歯と歯の間の根本部分に、ある程度のすき間がある場合のみ使えます。


デンタルフロスは歯と歯の間の部分どこでも使用することができます。一方歯間ブラシは、歯と歯の間の根本部分に、ある程度のすき間がある場合のみ使えます。
歯と歯の間の根本部分にすき間ができている症例

そのため、歯ぐきが健康で下がっていない子供や健康な若い方や、審美性の高いかぶせものを行った場合は、歯間ブラシを使用すると歯ぐきが下がってしまう恐れがあります。


歯ぐきが健康で下がっていない若い方や、審美性の高いかぶせものを行った場合は、歯間ブラシを使用すると歯ぐきが下がってしまう恐れがあります。この場合はデンタルフロスが適応症例です。
健康な歯ぐきの歯科模型 歯ぐきが下がっていない

②となり同士の歯と歯が接する部分には届かない


両隣の歯と歯が接する部分を、「コンタクトポイント」とよびます。デンタルフロスを歯と歯の間に通した時に、抵抗があるところです。このコンタクトポイントは、歯と歯のあいだに食べ物がはさまることを防ぎ、むし歯や歯周病を防ぐ役割があります。


この部分はデンタルフロスでは清掃可能ですが、歯間ブラシではすることができません。


③歯の凹凸面に左右されず効率的にみがくことができる


①②の説明を聞くと「歯間ブラシよりもデンタルフロスの方が万能でいいのでは?」と考えてしまいますが、歯間ブラシのいいところはスバリ「清掃効率」です。


歯間ブラシは周りに毛がついているため、歯と歯の間の汚れをゴソッとかき出すことができるため短時間でお口のケアが可能です。


また歯の根本は凹凸が激しくゴツゴツしている部分が多いため、凹んだ部分には直線のフロスよりもブラシの毛がついている歯間ブラシの方がしっかりみがける可能性があります。



Q2 歯間ブラシをする時間が正直面倒です。しっかり歯ブラシすれば問題ないですか?


A 歯ブラシだけで十分にみがけない所があるため歯間ブラシは必要です。


歯ブラシだけで丁寧にブラッシングをしていても、お口の中を清潔に保つことは不可能です。歯ブラシのみではみがききれない部分が出てくるからです。


このみがききれない部分とは「歯の根本まわり」です。根本まわりでも、歯と歯の間部分や、歯の裏側は歯ブラシが届きにくい部分です。


歯ブラシのみでみがききれない部分は、「歯の根本まわり」です。根本まわりでも、歯と歯の間部分や、歯の裏側は歯ブラシが届きにくい部分です。この部分にはデンタルフロスや歯間ブラシが有効です。
みがきにくいと考えられる歯の裏側の根本まわり

みがき残しはプラークとよばれる細菌のかたまりです。歯間ブラシでの清掃をしないと、みがき残し場所から、むし歯や歯周病が発生・進行してしまうことがあります。


そのため、歯ブラシだけではなく歯間ブラシのような補助清掃用具も、使用していただくことをおすすめします。



この記事を書いた人





医療法人社団 統慧会 かわべ歯科 歯科衛生士 志村


参考文献

①厚生労働省: 平成28年歯科疾患実態調査結果の概要, https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/62-28-02.pdf, 35-36.


②長谷ますみ 他: 患者さんにもっと喜ばれる歯ブラシコーディネート術, 株式会社デンタルダイヤモンド社, 第1版第1刷, 12, 2020.


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