自分に合うホワイトニングはどれ?4つの手法と、しみる原因・年齢制限までの徹底ガイド
- かわべ歯科歯科衛生士スタッフ

- 3月1日
- 読了時間: 5分
更新日:6 日前
▼目次

はじめに
「歯を白くしたい」という希望にアプローチする歯のホワイトニング。現在では審美歯科の代表的なメニューですが、実はその起源が「見た目を良くすること」ではなく、「歯ぐきの病気を治すこと」にあったことはあまり知られていません。
今回は、ホワイトニングの意外な歴史から、ご自身に合った選び方まで詳しく解説します。
ホワイトニングの起源は「偶然の発見」からだった?
ホワイトニングの歴史は、1968年に矯正歯科医のビル・クルズマイヤー(Bill Klusmier)氏が、患者さんの歯肉炎を改善しようと試行錯誤したことから始まりました。
当時、矯正装置をつけている患者さんは歯が磨きにくく、歯ぐきが腫れる「歯肉炎」になりやすいのが悩みでした。そこでクルズマイヤー氏は、殺菌作用のある「過酸化尿素」を口腔内薬剤として使用しました。
(※過酸化尿素は現在もホームホワイトニングに使用される薬剤です)
すると、歯ぐきの炎症が改善されただけでなく、副次的な効果として「患者さんの歯が漂白された」のです。
(以降のホワイトニングの歴史)
1970年代
過酸化尿素がプラーク(歯垢)の付着を抑え、お口を清潔に保つ効果があることが研究で示されました。
1990年代
歯科医師ヘイウッド(Haywood)氏らにより、これまでの研究が整理され、現在のような「マウスピースを用いたホワイトニング法」が確立されました。
2010年以降
先進の研究でも、ホワイトニングは単に漂白作用だけでなく、歯ぐきの腫れを抑え、むし歯リスクを減らす「口腔環境の改善」に役立つことが報告されています。
ホワイトニングは、「お口の健康を守るための研究」から生まれた、安全性の高い治療なのです。
ホワイトニングには「限界」と「事前診査」が必要
ホワイトニングは、薬剤で着色物質を無色化する医療行為ですが、いくつか知っておくべきポイントがあります。
白さの限界
自分の歯の本来の色をベースに漂白するため、不自然な白さにはなりませんが、陶器のような「純白」を達成するのは難しい場合があります。
人工物は白くならない

差し歯や詰め物(樹脂)には効果がありません。ホワイトニングで周囲の歯を白くした後、色を合わせるために詰め物をやり直すケースもあります。
あなたに合うのはどれ?4つのホワイトニング法
ライフスタイルや目的に合わせて、適した方法を選びましょう。



方法 | 特徴 | メリット | デメリット |
オフィス | 歯科医院で 専用ライトを照射 | 短期間で白くなる | 後戻りがやや早い |
ホーム | 自宅でマウスピースを装着 | 色が長持ちし、 知覚過敏が少ない | 効果が出るまで時間がかかる |
デュアル | オフィスとホームの併用 | 高い効果と持続性 | 費用がかかる |
ウォーキング ブリーチ | 神経のない歯の 内側に薬剤を入れる | 1本単位で変色を 改善できる | 事前の根管治療が 必要 |
漂白後長持ちさせる「食器」の考え方
ホワイトニングした歯は、いわば「漂白したての白い食器」です。
コーヒーや紅茶などを頻繁に飲むと、少しずつ着色(後戻り)が起こります。
タッチアップ
3ヶ月〜半年に1回、追加のホワイトニングを行うことで白さをキープできます。
歯科医院のプロフェッショナルによるクリーニング
歯科医院で歯科医師または歯科衛生士の元こまめに汚れを落とすことで、着色の定着を防げます。
「ホワイトニングはしみる?」注意点と対策
薬剤の濃度や歯の厚み、目に見えない亀裂によって、一時的に知覚過敏が起きることがあります。特にむし歯が進行している場合、炎症が悪化する恐れがあるため、まずは治療を優先することが大切です。
<もし「しみる」と感じた際の歯科医院での対処法>
経過観察
多くの場合は24時間以内に収まります。
ホワイトニング実施頻度の調整
2日に1回にするなど、間隔を空けます。
再石灰化ケア(ミネラルの補充)
フッ素や牛乳由来成分のジェルを塗り、歯の表面を保護します。
ホワイトニングの年齢制限と妊娠中の対応
妊婦・授乳中の方
薬剤が胎児や乳児に与える影響が完全には解明されていないため、この時期の施術は控えるべきとされています。
お子様
親知らずを除く永久歯の根が完成する18歳以上を推奨しています。

※第2大臼歯が生えてくるのは12〜13歳頃ですが、歯の根が完成するのは14歳〜17歳のため実質18歳以上が適応となります。

まとめ
ホワイトニングは1968年、矯正患者の「歯肉炎」を治すために殺菌剤(過酸化尿素)を使用した際、偶然歯が白くなったことから発見された。
本来の歯の明るさを引き出す治療であるため、陶器のような純白には限界があり、また人工物(詰め物・差し歯)は白くならないため事前の確認が必須。
即効性の「オフィス」、持続性の「ホーム」、両者を併用する「デュアル」、神経のない歯のための「ウォーキングブリーチ」から目的に合わせ選ぶ。
白くなった歯は「漂白したての白い食器」のように着色しやすいため、定期的なプロによるクリーニングや、数ヶ月おきのタッチアップが有効。
一時的な知覚過敏が起きることもありますが、適切なケアで対処可能。なお、妊娠中・授乳中の方や、歯の根が未完成な18歳未満は推奨されない。
監修者プロフィール
静岡県菊川市の歯医者 かわべ歯科 歯科医師 川邉滋次
参考文献
1. 安藤 昌主. 歯のホワイトニングの歴史とパラダイムシフト. GC Circle. 2023; No.186: 3-6. (株式会社ジーシー)
2. Haywood, Van B., and Harald O. Heymann. "Nightguard vital bleaching." Quintessence international 20.3 (1989).
3. Carey, Clifton M. "Tooth whitening: what we now know." Journal of Evidence Based Dental Practice 14 (2014): 70-76.
4. He, Li-Bang, et al. "The effects of light on bleaching and tooth sensitivity during in-office vital bleaching: a systematic review and meta-analysis." Journal of dentistry 40.8 (2012): 644-653.
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